「TO楕円軌道」を見た

APPLESEED」と「ベクシル」を監督した人の作品です。他に同じシリーズの「TO共生惑星」という作品も借りてきました。最初にDVDをみたときはタイトルを「楕円軌道TO」と読んだので意味不明でしたが、逆だったんですね(^^;)

昨日、最初に見たときは「液体プロトン」という言葉で熟考に入ってしまって、内容が判りませんでした。かなり酔っ払っていたのもありますが。なので、今朝見直して筋が判りました(^^;)

舞台は地球軌道上にあり、月面コロニーに物資を輸送するための物資発出ステーション。地球の物資を月面コロニーに送り込むのに、大砲で打ち込んでいる感じです。マスドライバーといって昔から研究されているものです。

月面コロニーは数十万人の人口を抱えると言う壮大な世界観を背景にしていますが、物語自体には妙にスケールを感じられません。スピード感、躍動感が無いんですよね。CGはかなり高度です。高度なんですが...

「液体プロトン」といい、物資射出時に出る煙といい、あまり物理学には詳しくないようです。

まず、宇宙空間では煙は出ません。「マクロスF」でもボヤいたんですが、気体が宇宙空間に出た瞬間、熱エネルギーが音速レベルの速度エネルギーに変換されて瞬時に飛散します。なので煙は出ないんです。

宇宙戦艦ヤマト」でも煙がたなびきますが、あれは昔の「アニメ」なので、気にならないんです。でも、これをCGで美しく見せられると、正直ウンザリします(--;)

次に「液体プロトン」ですが、解釈に悩まされました。「プロトン」というと特別な物を思い浮かべるのかも知れませんが、「プロトン」=「陽子」=「水素の原子核」で、「水素」を電離させれば容易に得ることが出来ます。

作品では「液体プロトン」は強大なエネルギーを持っていて、わざわざ4光年離れた「αケンタウリ」まで採掘に行ってます。確かに「プロトン」は核融合の原料になりますが、ありふれたものなので、「液体プロトン」は違うものなんでしょう。「反物質」をイメージしているように思います。

また、「αケンタウリ」往復に15年掛かっていますが、光でも8年以上かかります。なので宇宙船の航行速度は光速の50%を超えます。「核融合」で得られる速度はせいぜい光速の20%くらいでしょう。何かと特別なエネルギー源か、航行装置が要りそうです。

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